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『加工玄米』が、これからの日本人の健康を支える

「普段の食事で健康に」という情熱が加工玄米を生み出した

 前ページでは、玄米と白米、そして加工玄米の違いと、その栄養価について解説してきた。ここからは東京農業大学客員教授、またそれら米製品の製造と販売、そして総合食品加工機メーカーとしても知られる東洋ライスの代表取締役社長であり、『新型コロナウイルス流行による特殊状況下での加工玄米食の影響』というテーマで学会発表した雜賀慶二さんに協力を仰いで、我々の体にどんな健康効果をもたらしてくれるのかを探っていこう。

「ずいぶん以前になりますが、私が厚生労働省のデータを調べてみると、昭和30年頃から医療費が増えていることに気が付いたのです。これは何か原因があるに違いないと、その頃に何があったかを考えてみたのです。そこで思い当たったのが、精米機の大きな変化でした」

 東洋ライスは元々が精米機の製造・販売の会社。技術者でもある雜賀さんは、見た目が良く、白くふっくらした炊き上がりになる米を作り出す精米機を開発していたのだ。

「きれいな白米を作れる精米機は、お客様方には喜ばれました。ところがそういった米を作ることを目標にすると、精米過程で糠や胚芽といった、栄養価の高い部分まで全部削り落とすことになるのです。それで、あくまでも仮説でしたが、〝削り取られた部分にこそ、健康に関与する栄養素が含まれているのではないか〟と考えたのです」

 そこで栄養価の高い部分を残しながらも、見た目や食味・食感が良い米に精米できる加工機器を作り出す技術研究を始めた。

「そうして出来上がったのが、胚芽の基底部と亜糊粉層を残せる精米技術でした。甘味があって美味しく、口当たりもふっくらと炊き上がりました。そこで、出来た米を私自身が毎日食べて、健康効果があるか実験することになりました。すると、以前は風邪をひきやすく、頻繁に口内炎もできていたのがいつの間にか症状が出なくなったのです。するとある日、ある学者が〝市販の白米にはないのに、御社の米には健康や美容に寄与するLPS(リポポリサッカライド)という成分が含まれている〟ということを告げられたのです」

 そこで確信を持った雜賀さんは、さらに美味しくて健康になれる精米技術を研究し、機器は元より、現在のように数々の加工玄米を開発・販売するようになっていった。

調査で分かった効果

 そこからさらに、雜賀さんは普段の食事から国民の健康を促進し、増え続ける医療費の削減を目指すという、大きな目標を立てた。

「その研究の一環として先ず、『加工玄米(亜糊粉層残存米、ロウ層除去玄米)の摂取による医療費削減』という論文、次いで発表したのが、『新型コロナウイルス流行による特殊状況下での加工玄米食の影響』という研究です。医療費の膨張は、糠層が完全に除去された白米に変わったことが原因であるとの仮説のもとに、研究を続けてきました。その結果、加工玄米(亜糊粉層残存米)の喫食率が66・1%の会社の公的医療費が県平均の68%に、また、ほかの協力会社2社では、加工玄米喫食開始後に公的医療費が40%低減化したことがわかりました。これは2020年に私が発表した、日本食品標準成分表にも掲載のない『玄米にしか含有しない未知の栄養素の欠乏症』の可能性を示唆するものでもあり、その実証・解明に向け、さらに確証を得るべく、追跡調査とともに、新型コロナウィルス感染率への影響を調査したものです」

 すると、2022年3月14日時点で新型コロナウィルス感染者数累計が多い5都府県の新型コロナウィルス感染率6・7%と比較して、同地域の加工玄米喫食者の感染率が2・9%と、低水準であり、加工玄米を提供する小中学校においても同様の傾向が見られるという結果になったのだという。その根拠を示すがこのページで紹介している数々のデータだ。

「まだまだ調査・研究中の事項です。もっとデータを集めなければ、加工玄米が新型コロナウイルス感染予防に関与するとは言い切れません。あくまでも〝示唆する〟と捉えてください。しかし、加工玄米の購入者や継続して食べている770名の方からは、通便や口内炎、肌の調子が改善した、風邪をひきにくくなったという声もいただいています」

 玄米、特に栄養価の高い部分を残して精米された加工玄米は、美味しく食べながら米が本来持っている〝健康パワー〟を取り入れられる食品なのだ。

雜賀慶二さん
東京農業大学客員教授東洋ライス代表取締役1961年に精米機器メーカーを設立。91年に米穀事業に 乗 り 出 し 、日 本 初 とな る『 BG無洗米』を開発。『金芽米』『金芽ロウカット玄米』などの商品を世に送り出す。
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