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嬉野の隠れ名所? 釜炊きの「すいしゃ米」

 温泉湯どうふはもちろんだが、嬉野では美味しいお米も楽しんでほしい。一粒茶屋すいしゃでは佐賀県産の銘柄米を使った熟成水車米を楽しむことができる。熟成水車米とは、石臼と杵で5時間もかけて精米し、その後2日間の熟成をさせたもの。じっくりと時間をかけた精米は熱や摩擦が最小限で米を傷つけることなく、本来の風味や味を損なわない。また、米ぬかの中で熟成させる手間をかけることで、ぬかに含まれる栄養素を米が吸収。甘くてもちもち、栄養満点になるという。効率やコスパが優先されがちな今日において、このかけられた手間こそが最高の贅沢品と言えるだろう。

一粒茶屋すいしゃの水車

 裏手では実際に臼と杵で精米されている様子を伺うことができ、なかなかにダイナミック。現在は動力機構として能力はないが、実際に使われていた水車が今も動いている姿はフィクションから飛び出してきたかのよう。

佐賀県産ヒノヒカリを使った熟成米
開店から30人限定で釜炊きのご飯が堪能できる。

 熟成水車米は店頭での購入や通販での取り寄せも可能だが、直接お店で楽しむこともできる。人気メニューはミルフィーユカツ。濃厚チーズと大葉が挟まった豚のミルフィーユにかかる大根おろしと酸味の効いたソースは、ジャンクであるはずなのにどこか抜けの良い味わい。もちろん熟成水車米との相性は抜群。日によってお店で提供している米のブランドは変わる(すべて佐賀県産)そうで、この日に出てきたのはヒノヒカリ。その色つやは視覚にもその質の高さがわかる。もちろんあまみと粘りの効いた味は絶品で、米の理想とも思える。また、余談だが実はこのお店、インターナショナル・ワイン・チャレンジ2011の日本酒部門最優秀賞に選ばれた銘酒・鍋島を飲むことができるお店の一つ。また、購入することもできるので、日本酒マニアの方は要チェック。美味しく贅沢なお米と希少なお酒を楽しめる、嬉野の名所なのだ。

ご対応いただいた店長の中島絵美さん

一粒茶屋 すいしゃ
〒843-0302
佐賀県嬉野市嬉野町大字下野甲5682−2
☎0954-42-0001
営業時間:11:00-13:30
定休日:日曜、月曜
https://suisya-saga.com/

 西九州新幹線の開通でますますの盛り上がりを見せる佐賀県嬉野市。美肌の湯だけでなく、お茶に豆腐にお米。日本人に生まれてよかったと思える滋味深さを全身で感じる旅をしてみるのはいかがだろうか。

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