読切
2021/10/01
戦国ファンなら訪れたい…絶景が広がる若狭の山城
450年前に信長・秀吉・家康・光秀が揃い踏みした「難攻不落」の城
「一個人」編集部
●文/有川日可里(ワード) ●撮影/長谷波ロビン
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信長の撤退戦「金ヶ崎の戦い」の舞台となった金ヶ崎城
かつて海はもっと城近くまであり、現在城址の中腹にある金崎宮の参道手前のJR敦賀港線(2019年に廃線)のところまで海だったそうだ。山頂へはまず参拝を済ませ、本殿すぐ脇にある花換の小径から目指す。


帰りは花換の小径とは別ルートで、3つの城戸跡や兵糧庫があったとされる焼米出土跡を見ながら下ろう。なかでも二の城戸はきれいに残っているので必見。

金ヶ崎の戦いで陣を構え軍議を開いた国吉城
難攻不落と謳われただけに、本丸までの道は険しい。数々の遺構が残るので、麓にある若狭国吉城歴史資料館で城の歴史や縄張図を予習し、「国吉城址散策絵図」を入手のうえ登ろう。
まずは資料館横の城主居館跡から。戦国時代の山城では城主や家臣たちは山麓の居館で生活し、有事の際は山頂の本丸へ移動したそうだ。ここに信長や秀吉らも泊まり、陣を構え、軍議を開いたと伝わる。


伝二ノ丸跡を越え、さらに上を目指し進むと二手に分かれるところに石垣が登場。右に行けば本丸跡で、道なき道を登りきったところが城山最高所(標高197.3m)だ。ここからの眺めは城下町佐柿の町並み。霞みの奥が敦賀で、快晴なら朝倉方の陣城だった中山の付城跡なども見渡せる。

2020年は信長らが入城して450年。記念の御城朱印も販売している。生粋の城好き館長の御城印コレクションも展示されているので、資料館も存分に楽しんでほしい。
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「一個人」編集部
出版社KKベストセラーズ
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本誌「一個人」のほか、健康や教養などを中心に、多層的なテーマを扱った増刊を編集制作しながらこのサイトを運営しています。
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