晴れやかな新年を迎えるため、初詣は欠かすことのできない大切なものだ。せっかくならば、よい運気を呼び込んでくれる場所でしたいもの。日本全国から、霊験あらたかな神社仏閣を紹介する。
【開運】愛宕神社(あたごじんじゃ)
拝殿は江戸時代のもので、伊達政宗による御造営と伝わる。
伊達家歴代当主から敬神の念も篤き軻遇土神
仙台城より巽(南東)の方角に鎮座し、また、藩政時代には普賢菩薩を合わせて祀ったことにより「卦体神信仰」の巽の方角を担い、辰年巳年生まれの一代守護神として信仰を集めた。明治の神仏分離により普賢菩薩は廃されるが、卦体神の信仰は現在に至るまで続いている。特に辰巳年にはご神徳が一層増すとされており、市内はじめ県内外より大勢が参拝に訪れる。
眼下には広瀬川、仙台市街地が一望できる。大正天皇が親しく御参拝され、吉田松陰も登拝した(写真左)。辰巳年生一代守護の信仰が篤く、辰と巳が社紋を取り囲むデザインになっている(写真右)。
住所:宮城県仙台市太白区向山4-17-1
電話番号:022-223-6096
交通手段:仙台市営地下鉄南北線「愛宕橋駅」より徒歩約15分
https://atago.org/
《御祭神》軻遇土神
【開運】竹駒神社(たけこまじんじゃ)
1842年に御鎮座1000年を記念し建造されたと伝わる向唐門は、県内でも最大級の大きさの「総欅唐破風造り妻入(つまい)り」の門で、中心には大きな赤提灯、そして多彩な彫刻から重厚さと優美さを感じる。
小野篁(おののたかむら)が伏見稲荷よりお迎えしたお稲荷様
小倉百人一首にも登場する小野篁が陸奥守(むつのかみ)として多賀城に着任した際に、奥州鎮護(おうしゅうちんご)を祈願して伏見稲荷より神霊をいただき、御創建されたと伝わる。伊達政宗をはじめ、仙台藩伊達家歴代藩主の厚い崇敬を受け今日まで発展してきた。令和4年に御鎮座1180年を迎え、この佳節(かせつ)に授与所の改築やおやすみ処を新設し、地元の物産などを扱う「たけこま市場」も開設した。生活に欠かすことのできない衣食住の神として、地元では「竹駒さま」の愛称で呼ばれており、老若男女あらゆる人に親しまれる神社だ。
御社殿の裏手には稲荷大神(いなりおおかみ)のお使者とされる狐の神霊(しんれい)をお祀りしている命婦社(みょうぶしゃ)と、願いを叶えると言われている「宝珠(ほうじゅ)」がある。
きつねみくじ(宝珠・親子の2種類)は人気ある授与品で、参拝者がおみくじに書かれた神託(しんたく)の成就や、より一層の飛躍を願って参道沿いのお使者像の元に納めていく。
住所:宮城県岩沼市稲荷町1-1
電話番号:0223-22-2101
交通手段:岩沼駅より徒歩約15分
https://takekomajinja.jp/
《御祭神》倉稲魂神、保食神、稚産霊神
【合格成就】榴岡天満宮(つつじがおかてんまんぐう)
本殿。平成29年7月25日に榴ヶ岡の地に御遷座なされてより350年を迎えた。
東北地方でも名高い合格成就祈願の御宮
平安時代に山城国に創建された榴岡天満宮。その後伊達綱宗の意思により、丹塗りの社殿・唐門を新たに造営し、菅原道真の真筆が奉納され、現在の鎮座地である榴ヶ岡に遷座が行われた。学問の神様として広く崇敬されている菅原道真が御祭神であり、東北地方でも有数の合格成就祈願の御宮。また、どんと祭(1月14日)と初天神(1月17日)に併せ行われる鷽替神事は、良くなかった事を、嘘のように良い事へ替えると言われる祭典で、限定の御守や鷽の一刀彫を求め、多くの参拝客が訪れる。
当榴岡天満宮で頒布される鷽の一刀彫。参拝者は約1000羽の中に1割程度入っている「真っ赤な鷽」を求め、鷽が見えないように入った特別な赤い紙袋越しに鷽を選び、その年の吉報を願う(写真左)。見開きの御朱印が特徴的で人気がある。こちらは年始限定の御朱印(写真右)。
住所:宮城県仙台市宮城野区榴ケ岡105-3
電話番号:022-256-3878
交通手段:仙台駅から徒歩15分
https://tsutsujigaokatenmangu.jp/
《御祭神》菅原道真
【開運】伊佐須美神社(いさすみじんじゃ)
荘厳な雰囲気漂う楼門。
国家鎮護の神
第十代崇神天皇の御代に東国鎮撫に遣わされた大毘古命と建沼河別命父子が、伊弉諾尊、伊弉冉尊を国家鎮護の神として奉斎したことに始まる。「会津」地名発祥の伝承社でもあり、会津総鎮守と仰がれている。創祀以来、国家鎮護神としての御神格を有するとともに、常に世の人々を幸福に導き守護され、特に夫婦円満や様々な縁結び、あらゆる殖産興業や土木建築、交通運輸に御利益があるとされ、また八方除東北総鎮護として、日常生活に関わる方除の御神徳をも戴いている。
手のひらを開き、中指に御守を下げて境内を歩くことで更なる御神気が加わる。二体一組で、自宅玄関の左右に下げてお祀りする八方除の御守(写真左)。約1,500年前から咲くと伝わる御神木の桜。古来より門外不出の一本桜として他に同類種が無く学名を「アイヅウスズミ」と命名されている。古くより香りが高いことで知られている(写真右)。
住所:福島県大沼郡会津美里町宮林甲4377
電話番号:0242-54-5050
交通手段:会津高田駅から徒歩約25分
https://isasumi.or.jp/
《御祭神》伊弉諾尊、伊弉冉尊、大毘古命、建沼河別命
【開運】五徳山水澤観世音(ごとくざんみずさわかんぜおん)
秘仏十一面千手観音が本尊の坂東三十三観音霊場
推古天皇、持統天皇の勅願をうけ、高麗(こま)の僧、惠灌(えかん)僧正が開基した天台宗の寺院。正式名称を五徳山水澤寺という。この名称は推古天皇の御宸筆(ごしんぴつ)の額名によるものだ。観音寺を巡ると願いが叶うといわれる坂東三十三観音霊場の十六番札所でもある。
本尊は秘仏の十一面千手観世音菩薩。高光中将の妻、伊香保姫の御持仏だったもので、伊香保姫が観音像に命を救われたという逸話が残る。
七つの大難は消滅し七つの福が生まれる、「七難即滅七福即生」のご利益をもつという。
県指定の重要文化財である六角堂には、回転する六地蔵尊が安置されている。地蔵尊を3回左に回せば供養となり、開運のご利益があるという(写真左)。1打ち100円のご志納金で誰でも「大和の鐘」を撞くことができる鐘楼堂(写真右)。
住所:群馬県渋川市伊香保町水沢214
電話番号:0279-72-3619
交通手段:JR渋川駅より群馬バス「伊香保案内所」行き乗車、「水沢観音」下車すぐ
https://mizusawakannon.or.jp/
《御本尊》千手観世音菩薩
●感染防止対策について
詳細はホームページのお知らせをご確認ください。
【家内安全】茨城縣護國神社(いばらきけんごこくじんじゃ)
小高い丘に建立し、偕楽園や千波湖を一望できる絶景が楽しめる。
茨城県の総鎮護
国の為に尊い命を捧げた方々のみたまを慰めんとする茨城県民の深い敬愛と尊崇の念が結集して建立された。桜山に建立しているため県都水戸を一望し、偕楽園公園・千波湖を望む絶景を堪能できる。また、日本三大庭園「偕楽園」に隣接しているその立地から春先には偕楽園の梅、桜山の300本にものぼる桜、境内に植わる多種多様なあじさい、桜山の谷の部分にあたるもみじ谷の紅葉など春夏秋冬季節折々の草木が楽しめる。
国・県指定文化財である「西ノ内紙」を使用して、季節に応じた限定御朱印を頒布(年4回)(写真左)。毎年8月15日には奉納花火が上がる。夏の終わりを感じさせる水戸の風物詩(写真右)。
住所:茨城県水戸市見川1丁目2-1
電話番号:029-241-4781
交通手段:常磐自動車道水戸ICから車で約20分
https://ibaraki-gokokujinja.jp/
《御祭神》茨城県に縁のある英霊63,496柱
【健康・病気平癒】上尾御嶽神社(あげおおんたけじんじゃ)
本殿。昭和20年の東京大空襲によりお宮が消失したため、縁のあった上尾の地にお宮を鎮座した。
霊験あらたか御嶽大神をお祀りする神社
長野県と岐阜県をまたがる霊峰木曽御嶽山がご神体の御嶽神社は御嶽大神を祀り、その御神徳は知恵、才能を授け長寿を護り、病難を癒す。歴史は古く大宝2年(702年)より信仰が篤く、江戸時代になると各地で御嶽講が盛んになり、多くの登拝者がいた。現在も御嶽講は続いており夏の開山祭後には沢山の登拝者が頂上を目指す。
代々先達を受け継ぎ毎年夏季、冬季と登拝、滝行を行っている(写真左)。毎月季節を感じられる御朱印が用意されている(写真右)。
住所:埼玉県上尾市上町二丁目13番25号
電話番号:048-771-2843
交通手段:上尾駅東口より徒歩10分
https://www.ageoontakejinja.com/
《御祭神》国常立尊・大己貴命・少彦名命。総称して御嶽大神と言う。
【開運】五千頭の龍が昇る聖天宮(ごせんとうのりゅうがのぼるせいてんきゅう)
本場さながらの雰囲気で本格的台湾式参拝ができる
日本国内の〝道教のお宮〟として最大級の規模を誇る。本場台湾の豪華絢爛なお宮の佇まい。建立の由縁は台湾の個人が大病祈願成就の感謝とし建てられた。もともと台湾で建てる予定であったところ、ご本尊の導きにより坂戸市に建立された。台湾から宮大工を呼び寄せ15年の歳月を経て竣工。石彫、木彫、壁画には多くの縁起のよい瑞獣(ずいじゅう)である、龍、鳳凰、麒麟が装飾され、特に龍だけで五千頭以上いる。
また、台湾式参拝は常駐の説明員が案内してくれる。どなたでも本格的な台湾参拝ができる。
台湾式の本格参拝を体験できる。台湾おみくじは、「陰」と「陽」の〝神杯〞を投げ、その組み合わせの結果で運勢の吉凶を伺える(写真左)。お守りは性別、九星の相性の色とご利益の組み合わせより180通りから選ぶ(写真右)。
住所:埼玉県坂戸市塚越51-1
電話番号:049-281-1161
交通手段:東武東上線若葉駅より東武バスにて、戸宮交差点前下車徒歩5分
https://www.seitenkyu.com/
《御祭神》三清道祖(道教の最高神)/道徳天尊・元始天尊・霊寶天尊
【所願成就】八津御嶽神社(やつみたけじんじゃ)
神社内は近代的な雰囲気。美術館のようなコンクリートの建築も目を引く。社務所では様々なお守りを授与している。
心と祈りを尊ぶ
800年前、源頼朝によって山梨県に作られた。八津御嶽神社は創始111年目の今年も「生かされている今」をテーマにして、都会の喧騒の中、ひとり静かに、ひとりじめの祈りができる神社だ。多くの参拝の祭典に勤めながらも、ただ一人の祈りの尊さを提供して、参拝者の心をこころから癒す。新しい処に八津御嶽神社を移し、健康財力和合の調和をいただき、自家成立のため、神々のみこころを参拝者に伝えていく。
元旦からの半年間の罪穢を祓い清め、一年の後半を安穏に過ごすための祭儀。素盞鳴尊にまつわる故事に由来する「茅の輪くぐり」という行事が行われる(写真左)。床は大理石でステンドガラスも綺麗な近代的で見事な造形美(写真右)。
住所:東京都中野区本町2丁目7-6
電話番号:03-3372-4252
交通手段:中野新橋駅より徒歩6分、中野坂上駅より徒歩8分
http://yatsumitake.com/
《御祭神》天之御中主之神
【開運】実相山 正覚寺(じっそうざんしょうがくじ)
伊達家とのゆかり深い東京の寺院、伊達家所以の鬼子母神を祭る
実相山正覚寺は元和5年(1619)に日栄上人によって開山された日蓮宗の寺院。日蓮宗のなかでも「信者でないものから施しを受けず、施しもしない」という宗制の不受不施派の寺院という特徴から、寛文6年(1666)にキリシタンと同様の弾圧を幕府から受け、困窮の時代もあった。しかし、伊達家三代目藩主・綱宗の側室である三沢初子の帰依がきっかけとなって繁栄。歌舞伎のモデルにもなった初子ゆかりの鬼子母神像は、開運・子授け・安産・子育ての神として崇められる。
鬼子母神堂は令和元年に開山400年を記念して改修された。荘厳な趣ただよう建物は伊達家屋敷の材木が使われており、外観の彫刻も印象的(写真左)。日蓮聖人の忌日の法会として、報恩感謝の意を込め行われる日蓮宗の御会式。日が暮れると、五重塔を模したモチーフに桜の造花を垂らしライトアップした万灯を掲げ、太鼓や鉦を鳴らして行脚する幻想的な練供養を見ることができる(写真右)。
住所:東京都目黒区中目黒3丁目1‒6
電話番号:03-3712-6797
交通手段:東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒駅」下車徒歩5分
https://nakameguro-shogakuji.or.jp/
《御祭神》開運子安鬼子母神
【金運】豊川稲荷東京別院(とよかわいなりとうきょうべついん)
大岡越前が分霊した、愛知県豊川稲荷直轄の別院
豊川稲荷の正式名称は豐川閣妙嚴寺(みょうごんじ)、曹洞宗の寺院である。寺院なのになぜ稲荷と呼ばれるかといえば、祀られている天部の仏様「豊川吒枳尼眞天(だきにしんてん)」が稲穂を担ぎ、白狐にまたがっていることから豊川稲荷という通称が広まったためという。
東京別院は愛知県の豊川稲荷を信仰していた大岡越前守忠相(おおおかえちぜんのかみただすけ)公が分霊を受け、お祀りしたのが始まりで、明治20年(1887)に赤坂一ツ木の大岡邸より現在の場所に遷座した。稲荷繋がりから金運・商売繁昌のご利益を求めて多くの参拝客で賑わう。
華やかさで目を引く御朱印帳の表紙は、日本橋の老舗和紙店のものを使用している。美しいだけでなく、手触りもよい。定番の柄だけでなく、期間限定の図柄なども頒布される(写真左)。境内には福を招く「招福利生大黒天」を納めたお堂も。七福神像も点在しており、七福神巡りもできる(写真右)。
住所:東京都港区元赤坂1-4-7
電話番号:03-3408-3414
交通手段:東京メトロ銀座線/丸ノ内線赤坂見附駅(B出口)から徒歩5分、東京メトロ有楽町線/半蔵門線・南北線永田町駅(7番出口)から徒歩5分
http://www.toyokawainari-tokyo.jp/
《御祭神》豊川吒枳尼眞天
●感染防止対策について
感染防止のため、状況により祈祷、授与品頒布の時間などが変更になる場合があります。詳細はHPをご確認ください。
【開運】居木神社(いるぎじんじゃ)
日本武尊をはじめ多くの神を祀る神社
日本武尊(やまとたけるのみこと)を主祭神として、多くの神々を配祀、合祀している。創建年代は不明だが、鎮座の地は、武蔵国荏原郡居木橋村で雉子の宮と称していたという記録がある。
江戸時代初期、目黒川氾濫の難を避けるため、現在の場所に遷座した際、村内に鎮座されていた四社を合わせてお祀りし、「五社明神」と改称。さらに明治5年(1872)に現在の名称に改めた。
境内にある質の高い彫刻が多用された厳島神社は、品川区指定有形文化財で、正面鳥居前の富士塚は、しながわ百景に選定されている。
厄除け・八方除・商売繁盛・出世開運・病気平癒・子授け・安産・学業・縁結び、新年の祈祷には多くの参拝者で賑わう。人気の「厄落し絵馬」は「厄」「鬼」「病」「災」などの文字をくり抜いて奉納する。全国の寺社でも同社にしかない(写真左)。赤ちゃんの健康と成長を祈願する一心泣き相撲は6月1日㈯・9月28日㈯に開催。大相撲の力士が抱いてくれる。申し込みは専用サイトより(写真右)。
住所:東京都品川区大崎3-8-20
電話番号:03-3491-7490
交通手段:JR山手線大崎駅・北改札西口より徒歩3分
https://irugijinjya.jp/
《御祭神》日本武尊、高龗神、大國主命、倉稲魂命、天兒家根命、菅丞相、手力雄命、淀姫命、大山咋命
【縁結び】玉前神社(たまさきじんじゃ)
女性の心身を守護する女神を祀る上総國一之宮の古社
房総半島九十九里浜の最南端に鎮座する玉前神社。その歴史は古く、その名は平安中期にまとめられた『延喜式神名帳』では名神大社として列せられている。上総國一之宮として厚く信仰され、一宮町の由来となっている。
ご祭神は月の働きを司るともいわれる玉依姫命で、神秘的な女性の心身のバランスを守護する神様とされる。また、縁結び・子授け・安産・育児にもご利益がある。
境内には「はだしの道」「子授かりイチョウ」などのパワースポットや、自由に採ることができるご神水もあるのでぜひ立ち寄りたい。
境内にあるパワースポット「はだしの道」。裸足になってこの場所を時計回りに3周廻ることで、大地より神様のお力を授かるといわれている(写真左)。ご祭神・玉依姫命が月の満ち欠け、潮の満ち引きを司る。授与品の「月日守」はそのご神徳にあずかり、特に女性の生活リズムを正して体と心の健康にご利益がある(写真右)。
住所:千葉県長生郡一宮町一宮3048
電話番号:0475-42-2711
交通手段:上総一ノ宮駅から徒歩で8分
https://www.tamasaki.org
《御祭神》玉依姫命(たまよりひめのみこと)
【金運】金沢神社(かなざわじんじゃ)
朱塗りの拝殿・本殿は国の保存文化財。
金城霊沢を中心とした聖地に鎮座する加賀藩前田家ゆかりの神社
加賀藩11代藩主前田治脩が寛政6年(1794)に、兼六園の現在の梅林の地に藩校明倫堂を建て、その鎮守社として金城霊澤のほとりに、学問の神であり前田家の先祖とされる菅原道真の御舎利を奉斉する神社を創建された。
神社への参拝は明治以前は春秋の例祭のみ、城下の婦子だけが参拝を許されたという。一般の人々が自由に神社を参拝できるようになったのは明治7年5月7日、兼六園が一般公開されてからである。現在では、年間を通じ学業成就・商売繁盛・災難除け祈願等多くの参拝者が訪れる。
金沢の地名発祥の地とされる天然湧水。毎年6月に行われる百万石祭りの始まりを告げるお水取りの儀が行われる。県内屈指のパワースポットとしても有名(写真左)。県内出身の画家・山田俊一氏による龍神天井画は圧巻。他にも前田家の御用絵師・佐々木泉景の描いた36枚の動植物画も格天井に収められている(写真右)。
住所:石川県金沢市兼六町1-3
電話番号:076-261-0502
交通手段:各線金沢駅東口3番から「城下まち金沢周遊バス」21世紀美術館前下車徒歩6分/金沢駅東口6番から出羽町金沢医療センター下車徒歩3分
https://kanazawa-jj.or.jp/
《御祭神》菅原道真 白蛇龍神
【金運・商売繁盛】射水神社(いみずじんじゃ)
伊勢の神宮から特別拝受した鳥居と、菊花御紋大幕の外拝殿。
自然に囲まれた水の聖地
加賀藩前田家ゆかりの国指定史跡「高岡城跡」、その中央に佇む自然豊かな神社。「さくら名所百選」にも選ばれ、春には約1800本の桜が咲き、夏は鮮やかな新緑。秋には紅葉、冬は白銀の雪で見事な景観を生み出し、四季折々の美しい自然は参拝者の目を楽しませる。射水神社のご祭神・瓊瓊杵尊は神話「天孫降臨」に記されて、「三種の神器」と共に〝稲穂〟を地上にもたらされた神様。日々五穀豊穣が祈られ、ひいては金運上昇を始めとし、商工農林漁業全ての産業の繁栄発展に通じるご神徳で全国からの崇敬を集める。社名に由来して水への信仰も深く、水=お清め、お祓いのご神徳で名高く、社殿は文化勲章を受けた伊東忠太の設計で、本殿前には新一万円札に肖像画が描かれる渋沢栄一揮毫の神社名が鋳込まれた「流水紋八稜鏡」が輝きを放っている。
「八稜鏡」は、鋳物産地として全国に名高い地元高岡の職人によって復元新調された(写真左)。ご祈願では、災厄を祓う神威を表す「破魔矢」と稔る稲穂を現した「福鈴」を手にした巫女が『破魔矢神楽』を奏で、破邪顕正の祈りとともに成就祈願をしてくれる(写真右)。
「金運向上守」はお金を呼ぶための種銭を入れるポケット付き。金色の「一守り」には籾種入りで、〝一粒万倍のご利益〟に通じる。なお、白色の一守りは毎月1日限定。全国でも射水神社だけのお守りの数々。
住所:富山県高岡市古城1番1号
電話番号:0766-22-3104
交通手段:高岡駅より徒歩約10分
https://www.imizujinjya.or.jp/
《御祭神》二上神〔瓊瓊杵尊〕
【開運】滋賀縣護國神社(しがけんごこくじんじゃ)
広々とした拝殿は木々に囲まれており、静かな気持ちにさせてくれる。
滋賀県ゆかりの英霊が眠る
滋賀縣護國神社は、明治9年に彦根藩主の井伊直憲公の提唱により建立された。戊辰の役から太平洋戦争まで、数々の戦いで散華された滋賀県出身の英霊を祀っている。昭和22年には名前が沙々那美神社となるが、昭和28年に再び滋賀縣護國神社に復す。歴史的な経緯を通じて、彦根藩が幕府軍から官軍に転じ、激戦をくぐり抜けた姿が伝えられている。また、戊辰の役で戦没した彦根藩士を弔うため、彦根藩ゆかりの品として最後の彦根藩主井伊直憲公の具足も神社に奉納されている(現在は彦根城博物館に委託保管)。
英霊の写真が展示・掲揚されている英霊顕彰館(写真左)。館内には全国護國神社の御朱印が屏風に貼られて展示されている(写真右)。
東洋画家の田中千野先生が描いた吉祥画の御朱印。
井伊家赤備えの兜をかたどったお守り。
住所:滋賀県彦根市尾末町1番59号
電話番号:0749-22-0822
交通手段:彦根駅より徒歩10分
https://www.shigagokoku.jp/
《御祭神》滋賀県出身の英霊34,750余柱
【開運】生身天満宮(いきみてんまんぐう)
回廊を3周廻るとご神徳が届くという、静かで凛とした本殿。
日本最古の天満宮
全国に約1万2000社ある天満宮の中で唯一、ご祭神を存命中に祀った日本最古の天満宮。生祠として祭祀した由来から「生身天満宮」と称する。天神山中腹に鎮座し、境内は「文化財環境保全地区」の指定を受ける。ご神域へ一歩踏み込めば、春は梅、夏は新緑、秋は紅葉と四季折々の自然を体感できる。また、受験当日の朝に戴くと受かったとの声も多い「合格梅」は合格祈願で参拝される方、御守りを受けられた方に授与している。(数量限定)
Google検索1位、就職・出世祈願「しごとのお守り『天 晴れる』」は松坂桃李さんも受けられた。勝ち虫のとんぼにあやかった、色柄が全て違う世界にひとつの「とんぼ玉合格お守り」も人気(写真左)。境内摂社「厳島神社」はお参りすると美人になると伝わる美人祈願、芸能の神。境内には本殿の他、神宮を祀る大神宮、火の神の秋葉愛宕神社など、15の摂末社をお祀りしている(写真右)。
住所:京都府南丹市園部町美園町1号67番地
電話番号:0771-62-0535
交通手段:JR嵯峨野線園部駅より徒歩約12分
https://www.ikimi.jp/
《御祭神》菅原道真
【所願成就】元伊勢籠神社(もといせこのじんじゃ)
拝殿。本殿は伊勢の神宮と同じ様式である「神明造」。山陰道八カ国第一の大社として古来の社格を有する。
元伊勢の社として全国より崇敬を集める
日本三景の一つ、天橋立を渡った先に鎮まる元伊勢籠神社。縄文時代より豊受大神を、第十代崇神天皇の時代より天照大神を祀っていた。その後、天照大神は第十一代垂仁天皇の時代に、豊受大神は第二十一代雄略天皇の時代にそれぞれ伊勢に遷ることとなったため、伊勢神宮内宮の元宮、更に外宮の元宮という意味で「元伊勢」と呼ばれている。その後、本宮を現在の地へ移し、社名を吉佐宮から籠宮と改める。
新月と満月の日のみに授与される産霊守(1200円)。二つ併せると「明」という文字が浮かび上がる。産霊とは、天地・万物を生成・発展させる霊妙な力であり、希望ある「明日」が切り開かれるように祈念されている(写真左)。本殿高欄上に据えられている五色の座玉。伊勢の神宮御正殿にも同じ装飾が据えられており、深い関係があることがうかがえる(写真右)。
住所:京都府宮津市字大垣430
電話番号:0772-27-0006
交通手段:宮津駅より丹海バス「天橋立元伊勢籠神社」下車約40分、与謝天橋立ICより車で約15分、天橋立駅より観光船約12分
https://www.motoise.jp/
《御祭神》彦火明命
【縁結び】安井金比羅宮(やすいこんぴらぐう)
「縁切り縁結び碑」が有名
断ち物に御利益のある古社
悪縁切り・良縁結びの御利益で知られる安井金比羅宮。天智天皇の時代、藤原鎌足が一堂を創建し、藤を植え、家門の隆昌と子孫の長久を祈ったことが始まりとされる。のちにこの藤を好んだ崇徳天皇を祀り、讃岐の金刀比羅宮(ことひらぐう)より勧請した大物主神と源頼政を祀る鎮守社となったことから、「安井の金比羅さん」と呼ばれるようになった。
主祭神の崇徳天皇が讃岐の金刀比羅宮で一切の欲を断ち切り参籠(さんろう)されたことから、古来より断ち物の祈願所として信仰されている。
境内にある高さ1.5m、幅3mの絵馬をかたどった巨石「縁切り縁結び碑」。願い事を書いた形代(お札)を持ち、穴をくぐって悪縁を断ち、再び裏からくぐることで良縁を結ぶといわれている(写真左)。数多くの絵馬が奉納された境内はまさに壮観。境内には「久志塚(櫛塚)」があり、毎年9月第4月曜には「櫛まつり」が執り行われる。各時代の髪形を地髪で結った女性による「時代風俗行列」は一見の価値あり(写真右)。
住所:京都府京都市東山区下弁天町70
電話番号:075-561-5127
交通手段:京阪本線「祇園四条」駅から徒歩10分、阪急京都線「河原町」駅から徒歩15分
http://www.yasui-konpiragu.or.jp/
《御祭神》崇徳天皇、大物主神、源頼政
【開運】護王神社(ごおうじんじゃ)
京都御所の西に鎮座する足腰の守護神
奈良時代末期、偽りの御神託で皇位に就こうとした弓削道鏡(ゆげのどうきょう)の企みを阻止し、一時流刑になるが、復権して平安遷都に尽力した和気清麻呂(わけのきよまろ)公を祀る護王神社。
道鏡事件の際に足の腱を斬られた清麻呂公が流刑地に向かう途中、300頭の猪が行列を護り、後に脚も回復した故事から霊猪像が建立されている。厄災除け、足腰の守護神として崇められ、特に亥年の御利益があるとされる。洛西の高雄山神護寺境内に祀られていた霊社を、明治19年(1886)に現在の地に遷座した。
清麻呂公の故事に因んだ、足の袋お守り(右)と腰の袋お守り(左)(写真左)。猪が清麻呂公を守護したことから、鳥居前と拝殿前には狛犬ではなく狛猪が建つ。境内にはたくさんの猪像があり、縁の深さを物語る(写真右)。
住所:京都府京都市上京区烏丸通下長者町下ル桜鶴円町385
電話番号:075-441-5458
交通手段:地下鉄烏丸線丸太町駅下車、烏丸通りを北へ徒歩7分
http://www.gooujinja.or.jp/
《御祭神》和気清麻呂公命、和気広虫姫命
●開門:6:00~21:00 ●授与所:9:30~16:30 ●祈祷・正式参拝:9:30~16:30
【開運】猿田彦神社(さるたひこじんじゃ)
「みちひらきの神」に祈りたい、開運と幸福の道案内
天孫降臨(てんそんこうりん)の際、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を高千穂へ先導した神、猿田彦大神を祀る神社。猿田彦大神はのちに伊勢の狭長田五十鈴(さながたいすず)川の川上を中心に、全国を開拓したという神話が残っている。垂仁(すいにん)天皇の第四皇女、倭姫命(やまとひめのみこと)が祖先の神を祀る場所を求め巡幸された際、猿田彦大神の子孫にあたる大田命(おおたのみこと)が、祖先の開拓した五十鈴川の川上にある宇遅(うじ)(宇治)を勧め、そこに皇大神宮(伊勢神宮内宮)が創建された。
瓊瓊杵尊を案内した神話から「みちひらきの神」として知られ、道を切り開く、開運の神としても有名である。
代々、猿田彦大神直系の子孫である宇治土公(うじとこ)家が宮司を務める神社。
拝殿正面にある石柱。表面には方位が刻まれており「みちひらき」の御神徳をあらわしている。昭和11年(1936)の御造営まで御神座があった神聖な場所(写真左)。境内にある「佐瑠女(さるめ)神社」。佐瑠女とは天照大御神(あまてらすおおみかみ)が岩戸に隠れた際、神楽を披露し扉を開かせた女神、天宇受売命(あめのうずめのみこと)である。その由緒から芸能関連のご利益があるといわれている(写真右)。
境内から徒歩3分の場所に建つ伊藤小坡美術館。宮司家の娘であり明治から昭和に活躍した女流画家、伊藤小坡の作品を展示。
住所:三重県伊勢市宇治浦田2-1-10
電話番号:0596-22-2554
交通手段:近鉄宇治山田駅からタクシーで約10分、バスで約20分
https://www.sarutahikojinja.or.jp/
《御祭神》猿田彦大神・大田命
●感染防止対策について
公式ホームページをご参照ください。
【開運】頭之宮四方神社(こうべのみやよもうじんじゃ)
拝殿。社名の「四方」は、東西南北の四つの方角を表し、四方八方の災い除け、災難除けの神様としても信仰される。
日本で唯一「あたまの宮」と名づく神社
古来より頭に関する諸祈願に霊験あらたかで「頭の守護神・知恵の大神」として崇敬を集める。
特に近年では、冷静な判断力や思考力が求められる各種試験合格(進学・国家・資格試験)、学力向上、商売繁昌、交通安全や頭と脳の病気、けがの回復、認知症予防などを願い、全国各地より多くの方が参拝に訪れる。境内には御神水が湧いているなど、参拝に訪れると日常生活を忘れ、頭と心が癒やされる奥伊勢の森厳佳境に鎮座する神社。
最近では、頭を守る際に着用するヘルメットのお祓いも。趣味から日常用途の自転車・バイク用ヘルメット、危険を伴う仕事・工事用ヘルメットのお祓い安全祈願を行っている(写真左)。奥伊勢宮川峡県立自然公園の区域内に位置するため、唐子川の渓流が巡り、南方には伊勢の宮川に注ぐ大内山川が流れ、村落に面した付近には山が迫り、四季折々に風景を彩る(写真右)。
住所:三重県度会郡大紀町大内山3314-2
電話番号:0598-72-2316
交通手段:大内山駅より徒歩15分
https://koubenomiya.or.jp/
《御祭神》唐橋中将光盛
【開運】丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)
祭神を象徴する丹に塗られた楼門は、同じく丹塗りの本殿と共に、室町期の造営で国の重要文化財に指定されている。
全ての災いを祓う丹の女神を祀る高野山麓の世界遺産
創建1700年以上の紀伊国一之宮。古来魔除けとされた赤い顔料・丹を司り、あらゆる災厄を祓う女神・丹生都比売大神を祀る。かつて高野山を神領としており、白と黒の御神犬に導かせ、弘法大師へ高野山を授けた。高野山の総鎮守、真言密教の守護神であり、神仏が融和する日本の祈りの心の源泉とされる。また元寇において、丹生都比売大神は、神々の先陣として蒙古の大軍を退けたと、朝廷と幕府の文書に記される。そのことから勝利と成功をもたらす女神としても崇敬を集める。
神域の入り口に架かる丹塗りの輪橋(太鼓橋)は、淀殿より奉納されたと伝わる(写真左)。御神犬の伝承にちなんだおみくじや授与品も人気。毎月16日には紀州犬の御神犬が公開される(写真右)。
住所:和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
電話番号:0736-26-0102
交通手段:岸和田和泉ICより車で約50分/和歌山ICより車で約50分※笠田方面から国道480号をご使用ください。
https://niutsuhime.or.jp/
《御祭神》丹生都比売大神
【開運】元乃隅神社(もとのすみじんじゃ)
青々とした日本海に向かって美しく鳥居が立ち並ぶ。撮影:Koichi(@Kfish1882)/協力:NICO STOP
世界が認めた絶景神社
青く輝く日本海に向かって朱色の鳥居が123基ほど並び立つ絶景神社。2015年にCNNが発表した「日本の最も美しい場所31選」で紹介されことをきっかけに国内外の様々なメディアでも紹介され、現在では山口県でも指折りの観光スポットとなっている。また、「お賽銭を投げ入れられたら願いが叶う!」と言われる高さ約6mの大鳥居の賽銭箱も特徴。景観とともにエンターテイメント性が高い神社として知られている。
入れることができたら願いが叶うと言われる賽銭箱が設置された約6mの大鳥居(写真左)。神社そばには崖に向かって潮が吹き上がる「龍宮の潮吹」も見ることができ、迫力満点(写真右)。
住所:山口県長門市油谷津黄498
電話番号:0837-26-0708(お問い合わせ先:長門市観光案内所YUKUTE)
交通手段:中国自動車道美祢ICから車で約60分
https://www.motonosumi.com/
《御祭神》白狐
【開運】諫早神社(いさはやじんじゃ)/九州総守護四面宮(きゅうしゅうそうしゅごしめんきゅう)
神社は、御神木のクスノキに囲まれ、清浄な御神気を感じることができる。行基のお手植えとされ崇敬を集める御神木クスノキは、樹齢千年以上。
全国から注目を集める屈指のパワースポット
諫早神社は、奈良時代、聖武天皇の勅願によって創建された。九州総守護の神々をまつる神社として、約1300年の悠久の歴史を誇る。特に「開運」「健康」「長寿」の御神徳が篤いことで知られている。境内には、県の天然記念物に指定されている御神木のクスノキがあり、有数のパワースポットとして参拝が絶えない。日本文化を伝える取り組みが人気を集めていて、インスタグラムのフォロワーは1万2千人を超えている。
九州総守護の神社に、九州で誕生したとされる疫病退散「アマビエさま」がまつられている。大きさ日本一の木像(写真左)。月の満ち欠けに合わせた月暦の御朱印。他にも、日本文化を感じられる美しい御朱印の数々は、全国にファンがいるほど(写真右)。
住所:長崎県諫早市宇都町1-12
電話番号:0957-22-2073
交通手段:諫早駅より徒歩7分
https://isahaya-jinja.jp/
《御祭神》九州総守護の神々、天照大御神、大己貴命、少彦名命