現代人は体が冷えすぎている
体の「冷え」に悩まされる人は少なくない。それもそのはず、現代人の体は冷えすぎていると「イシハラクリニック」副院長の石原新菜さんは指摘する。
「36度前後が平熱だと考える方が多いのですが、平熱の定義は実は36.5~37.2度です。つまり、多くの現代人はそもそも体が冷えすぎているのです」
そして、冷えが起こる原因は「血流の悪化」と石原さんは説明する。
「人間の体は隅々まで血液が流れています。その血流が悪化すると体温が下がるので、必然と冷えにつながっていきます。血流には体の細胞に水や酸素、栄養などを届け、老廃物を回収する重要な役目がありますから、それがスムーズに行えなくなる『冷え』というのはあらゆる病気につながる怖いものだということがわかっていただけると思います」
筋肉を増やして自分で熱を作る体に
体が冷えるとさまざまな不調が起こるが、病院で検査しても原因がわからないことが多い。これを「未病」と呼び、この状態が続くのは非常に危険だと石原さんは警鐘を鳴らす。
「その生活が当たり前となって『健康に問題ない』と勘違いしてしまいます。もし未病のまま放置すると、体はどんどん悪化し、何かしらの病気を発症してしまう恐れがあります」。
この冷えに対抗するには、体を温めることが重要だが、根本的に改善するには「筋肉を動かすことと増やすこと」だと石原さんは指摘する。
「体の約40%を筋肉が占めています。その筋肉を動かさないと血の巡りが悪くなって冷えが起きます。筋肉を動かし、筋肉を増やせば血の巡りも良くなり体が熱を作るようになります。自分自身で発熱できれば、自然と冷えも解消されるわけです」
筋肉を増やして「冷え」を解消!
冷えを解消するのに最も効果的な方法が「筋肉」を作ることだ。特に下半身の筋肉が重要と石原さんは説明する。
「筋肉の約75%が下半身についているので、下半身を中心に動かせば、より効率的に自ら発熱する体を作ることができます。そのためにも、次の3点を意識してトレーニングするのがおすすめです」
なお、体の「冷え」を改善するには、下半身のトレーニングが最も効果的。しっかり時間がとれないときでも、手軽なトレーニングを毎日続ければ、冷えを改善できるはずだ。