どんど焼きの正しい呼びかたと由来は?
小正月(1月15日)頃に正月飾りを焼く行事を「とんど焼き」という。
この行事は地域によって呼び名がさまざまあるが、大きく「とんど系」と「左義長(さぎちょう)系」に分けられる。
とんど系にはドンド・ドンドヤキ・ドンドンヤキなど、左義長にはサイトヤキ・サギチョ・サギッチョなどのバリエーションがあり、さらに三九郎焼き・松焼き・ホッケンギョウ・オニビといったどちらの系統にも入らない呼び名もある。
どうして呼び名が一定しないのか、とんどや左義長にどんな意味があるのかははっきりしない。また、付随して行われる儀礼(歌をうたって害鳥を追い払う仕草をする鳥追い、火で団子を焼く、積み上げた飾りの焼けようで収穫を占うなど)も地域によって違う。
しかし、基本的には元日または大晦日の夜に訪れた年神を送り返す行事ということができる。
お盆に祖先霊を送り返すために焚く、送り火に似たものだといえよう。煤払いの箒をこの時に焼いていたのも、箒に宿った邪気(邪鬼)や邪鬼を払った神さまを、霊界に帰すという意味があったのだろう。
書き初めをとんどで焼いて高く舞い上がったら習字が上達するといわれるのは、書き初めが神様とともに飛び上がったように見えるからかもしれない。