アメリカ、ヨーロッパで学んだCSR(Corporate Social Responsibility)のプロフェッショナルであり、「事業と一体化した価値共創型CSR」を推進する株式会社アデランス上席執行役員 管理本部 副本部長の箕輪睦夫氏がホストを務め、CSR領域のキーパーソンを迎えて対談を行う本連載。連載3回目は、アデランスが2018年からコミュニティFMのミュージックバードで続けているCSRラジオ「笑顔のつながり」のディレクター・佐藤よりこ氏と、CSRを継続する意義について語った。取材・文◉町田優依 撮影◉原哲也
ラジオのきっかけは、一個人から組織、そしてまた一個人へのつながり
——2015年、ミュージックバードが手がける東日本大震災復興応援特別番組「KIZUNA station」にアデランスが出演したことをきっかけに、ディレクターである佐藤さんと出会い、2018年からCSRラジオ「笑顔のつながり」の放送が始まりました。アデランスと佐藤さんとの出会いにはアルゼンチンタンゴ歌手・冴木杏奈さん(注1)の存在があったそうですが、詳しく教えていただけますか。
箕輪睦夫氏(以下、箕輪) 冴木さんとの出会いがラジオ番組コンテンツ会社ミュージックバード、そして佐藤さんへとつながりました。そもそも、私たちと冴木さんとの出会いは非常にユニークものでした。
10年ほど前、広報室に1本の電話が鳴りました。内容はこうです。
「アルゼンチンタンゴ歌手の冴木杏奈と申します。私はフォンテーヌ(注2)が大好きで舞台で必ず着用しているのですが、ファンから舞台のたびにウィッグの問い合わせをいただきます。そこでポスターにフォンテーヌだと明記したいので、ロゴの正式なデータをいただけますか。私の大好きなフォンテーヌはしっかりとしたロゴでファンの皆さんに紹介したいのです」
冴木さんの言葉に非常に驚きました。というのも、歌手やタレントからの連絡は事務所を通じたスポンサードのお願いが通常で、冴木さんのように直接ご本人から連絡をいただき、その上金銭的なスポンサーの話が一切なかったケースは初めてだったからです。冴木さんはアルゼンチンで最も知名度の高い日本人で、「世界が尊敬する日本人100人」(ニューズウィーク日本版)や、「タンゴに貢献した20人」(アルゼンチン)などに選ばれるような方です。
電話をいただいてすぐに、現社長の津村と私とで冴木さんの舞台を鑑賞したのですが、素晴らしい歌声と素敵な立ち姿に感動しました。そこで冴木さんの希望に応えて、金銭的なスポンサーではなく、当社のウィッグ商品であるフォンテーヌを提供するとともに、当社を代表するウィッグスタイリストの北本典子を派遣して、冴木さんの舞台をよ美しいものにするお手伝いをすることにしました。CSR活動のひとつである「輝く女性への応援」として、冴木さんの舞台を応援する関係は今でも続いております。
(注1)冴木杏奈…北海道旭川市生まれ。1987年「ミスさっぽろ」をきっかけに、タンゴ歌手としてデビュー。実力を認められ、アルゼンチンでのレコーディング、数々のメディアに出演、 日本ではアルゼンチン屈指のバンドとともにタンゴツアーに参加、女優、司会などでも活躍。ラテンブームの火付け役としてオルケスタデルソルのソロボーカリストとしても活躍後、現在はタンゴ界のトップアーティストとして、国内外でワールドコンサートツアーを行う。パリ・シャンゼリゼ劇場、ニューヨーク・カーネギーホールなど14か国で公演。
(注2)フォンテーヌ…アデランスが誇る、いつまでも輝き続ける女性のために生まれたファッション・ウィッグのブランド。https://www.fontaine.jp
佐藤よりこ氏(以下、佐藤) 私は、冴木さんが2011年10月から2023年9月までミュージックバードで12年にわたって放送したラジオ番組「杏奈カフェ♪♪」のディレクターを務めていました。冴木さんありきの番組で、冴木さんのタンゴ楽曲を中心に紹介しながら、音楽にとどまらない生き方論を話していただく内容です。その中で、アデランスのお話が何度も何度も登場するんですよ。冴木さんは音楽だけでなくビジュアルも含めて一つのステージを作り上げることも大切にしていて、そのためにはフォンテーヌとスタイリストの北本さんが欠かせないそうです。
箕輪 ある時、冴木さんが「今、最も信頼している人」として佐藤さんと、ミュージックバードの吉村仁部長を紹介してくださいました。私たちと冴木さんの関係をお話したところ、それぞれに「商品を生かしたスポンサードという形は面白い。感銘しました」と言っていただきました。このご縁で、同じくミュージックバードさんの番組で、佐藤さんがディレクターを務めている東日本大震災復興応援特別番組「KIZUNA station」にアデランスも出演することになりました。その際、佐藤さんのディレクションの高さに感銘を受けました。私たちの提供番組「笑顔のつながり」を始めるに当たり、佐藤さんにお願いすることにしたのです。冴木さんという一個人からアデランスという組織につながり、そこからミュージックバードにつながり、最後には佐藤さんという一個人につながった。これが私たちの出会いです。
——アデランスと佐藤さんで作り上げている「笑顔のつながり」は、どんな番組なのでしょうか?
箕輪 「笑顔のつながり」は2018年からスタートし、2023年10月にはシーズン6の放送が始まりました。アデランスのCSR活動を紹介する15分の番組で、ときにはゲストも交えてお届けしています。これまで、アデランスのCSRにもつながる近江商人の「三方よし」や、SDGsにつながる渋沢栄一、ダイバーシティなどをテーマとして取り上げてきました。
佐藤 箕輪さんのお話をうかがうまで、私はCSRをよく理解していませんでした。企業の社会貢献、ボランティアぐらいの認識でしたが、箕輪さんがお話されることは全く違っていて驚いたのを覚えています。初めて「KIZUNA station」に出ていただいたときにお話された、東日本大震災で被災したがん患者さんに医療向けウィッグを届けている「One Worldプロジェクト」との関わりに非常に感銘して……。
箕輪 東日本大震災の直後は、日本中の企業が被災地支援に乗り出しましたが、一時的な寄付活動で終わることがほとんどでした。寄付が悪いわけではありませんが、CSRは社会的貢献ではなく「社会的責任」です。貢献という言葉が独り歩きし、日本ではCSRがボランティアだと捉えられていますが、社会的責任として考えたとき、支援を継続することで初めて企業としての責任を果たせることになります。そのためには、自社の事業と一体化した支援であることが重要です。
東日本大震災では、抗がん剤治療で脱毛してしまいウィッグを着用していたがん患者さんのウィッグも津波でながされてしまいました。私たちも、支援団体の「One Worldプロジェクト」にウィッグの提供を依頼されたのですが、提供だけでは継続とは言えないので、3ヶ月考える時間をもらいました。結果的に私たちは半額でウィッグをお手入れするという形をとりました。
当時、支援団体の呼びかけで、日本中からたくさんのウィッグが被災地に集まっていました。患者さんにウィッグを合わせるのは看護師や薬剤師でしたが、素人なので浮いてしまうんです。ですが、ボランティアなので、患者さんの方から「似合っていない」「直してほしい」とは言いづらく我慢してしまいます。その状態で不特定多数がいる避難所に戻ると、「あの人、かつらじゃない?」などと心無い言葉を言われてしまい、傷ついた患者さんはウィッグをとってバンダナを締め、二度とウィッグを手に取らなくなってしまいます。
私たちは、ウィッグがセンシティブであることを分かっているからこそ、お金をいただくという形をとったのです。支援団体発行のカードを持ってアデランスの店舗を予約してくれれば、スタッフが責任を持って似合う形にお手入れします。例え半額でもお金を払うことで、被災地の患者さんが「お客さん」に変われるんです。スタッフもお金をいただいている以上、プロとしてプライドを持ってお手入れします。私たちの技術力を生かしていることに加え、お客様からいただいたお金がこの活動を長く続けるための原資となっているのです。
この支援を通して、患者さん方には「震災以降ずっと我慢していたけど、アデランスではわがままを言える」「気持ちよく避難所に帰れる」などとお声をいただいています。支援団体にも、「今まで似合わないと相談されても美容室を進めるしかなかったから、ありがたい」と言っていただきました。これが、CSRの本質であり、私たちの企業姿勢を表していると思います。
佐藤 この話をラジオでうかがったときは驚きましたし、アデランスさんへの興味が湧き、箕輪さんのお話をもっと聞きたいとも思いました。アデランスという誰もが知っている大企業に、箕輪さんのように強い信念を持つ方がいることを世の中の人たちは知らないですよね。番組を通して、リスナーに知ってもらいたいという気持ちで番組を作っています。
アデランスを貫くCSR意識が見えたアカマツ林の再生プロジェクト
ーアデランスの様々なCSRをご存知でいらっしゃる佐藤さんにとって印象に残ったエピソードはありますか?
佐藤 静岡県立森林公園での「アカマツ林再生プロジェクト」が印象的でした。静岡県立森林公園のアカマツ林はたくさんの生物が生息する貴重な自然なのですが、東日本大震災の影響で松くい虫防除剤の空中散布用のヘリコプターが確保できず、松くい虫の被害が激増し、面積が10年間で約1/3程度にまで減少しています。この再生プロジェクトに、アデランスさんは民間企業として初めて参加されたんです。番組パーソナリティーの河村由美が取材にうかがったのですが、社員さんたちがすごく楽しそうに、そして誇らしそうに植林をしていることにとても驚きました。社員の皆さんのCSR意識が育っている証拠だと思います。
箕輪 ありがとうございます。この話の前提として、ラジオでも取り上げた、CSRと近江商人の「三方よし」(注3)の関係、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)と渋沢栄一の関係について改めてお話をさせてください。
2011年、私がアメリカ駐在から戻ってきた際に、根本信男会長に、創業時から築かれた社会やお客様との信頼を広く世の中に広げ、社員一人ひとりのモチベーションにつなげていきましょうとお話しさせていただきました。そのために重要なのが、世界で盛んに言われていたCSRですが、実は江戸時代から伝わる近江商人の「三方よし」という理念そのものだということもお話しいたしました。「三方よし」(注3参照)とは1754年に中村治兵衛が跡取りの養子のために書き残した商売の極意で、売り手と買い手が満足するだけでなく、社会(世間)に貢献できてこそ永続的な商売ができるという考え方です。根本会長の生き方はこれをまさに具現化しています。
(注3)三方よし…「買い手よし、売り手よし、世間よし」近江商人の商業活動の理念を表わすものです。その原典は江戸時代中期の近江商人である中村治兵衛が子孫に残した家訓にあるとされている。
また、最近ですと、CSRとSDGsを別物として考えている企業が多いですが、自社の強みを活かしながらお客様や社会からの信頼を得て企業成長につなげるというCSRは、すでにSDGsを包含しています。実は、SDGsを紐解く上では渋沢栄一が鍵になります。渋沢は明治の黎明期に500の企業を立ち上げたことで「日本資本主義の父」として話題になりますが、実は600以上の社会事業(病院・養護院・学校等)を立ち上げてもいるのです。代表的なものが明治神宮外苑です。渋沢は100年後の東京という大都市の真ん中に市民の心の癒しとなるような場所を作りたいと、明治神宮の創設、そしてそれを取り巻く神宮外苑の木々の植樹を主導したのです。
「三方よし」の近江商人の商人哲学の影響を受けながら、「論語とそろばん」という独自の経営倫理の考えを「道徳経済合一説」にまとめ上げ、「公益を追求」した結果、100年以上も続くサステナブルな企業や事業を実現させました。 だため、同ネットワークの代業の方から直接お話を聞こうと当社のラジオ番組「KIZUNA Station」に出演していただきました。
静岡県立森林公園では2018年、50年をかけてアカマツの林を再生する計画を立てました。2018年はアデランス50周年の年でもありました。私たちが次の100周年に向けて歩みを進める上で、日本の宝であるアカマツの林と地域も支えていき、ともにアデランス100年の時を迎えたいと思っています。
佐藤 このテーマでは、津村佳宏社長にもラジオに出演していただきましたね。箕輪さんからアデランスさんの姿勢をうかがってきましたが、津村社長の口から改めてお話しいただくことで、社員の皆さんの意識として統一されているんだろうなと感じました。津村社長自らもアカマツの林を訪れて植林をされています。その姿は社員の皆さんにとって大きいことだろうとも思います。
箕輪 津村社長には「CSRは経営の品質であり、私達の経営理念です」と言っていただきました。私はアメリカにいた時期があるのですべての植林活動に参加できているわけではありませんが、津村社長は必ず参加しています。
パーソナリティーの河村さんには昨年も参加していただきましたね。番組を提供するだけでなく、わざわざ来て、体験して、話を聞いてくれるということに感動しました。今年はその勢いに乗って、NHK静岡放送局まで取材に来て、津村社長の思いを放送してくれました。私が常日頃思っている、一個人の出会いが組織を動かし、組織の中でまた一個人が生きる環境を作ることで、組織はもっと強くなるんだということを改めて実感しました。
——ラジオがきっかけで始まったCSR活動もあるとうかがっています。
箕輪 「さくら並木ネットワーク」は、ミュージックバードさんからのご紹介でした。実は、昭和8年にも東北地方で津波があり、当時の人々が津波到達地点に「ここより下に家を建ててはいけない」と刻んだ石碑を立てていたんです。石碑は雑踏等で埋もれて生かしきれなかったのですが、教えを守り被害に会わずに済んだ地域もありました。そこで、「さくら並木ネットワーク」は、100年近く毎年花を咲かせる桜を石碑の代わりとし、東日本大震災の教訓を後世に残そうというものです。桜によって笑顔で前を向いてほしいという思いも込められています。
初めは寄付のお願いでしたが、我々は頑固な企業なもので、団体の代表に「KIZUNA station」に出ていただきました。話していただいた活動の趣旨に感動し、当初の予定を上回る寄付に加え、東北営業部のスタッフを植樹に参加させてもらうことになりました。これは、三方よし、さらにはSDGsにもつながる活動です。
佐藤 箕輪さん、宝庫なんですよ。次から次へと感銘する話が出てきて、いつも感心させられます。どんなお話も必ず、根本会長のお考えである「笑顔」にたどりつきますよね。笑顔のために、たった一人の意見にも耳を傾ける。そして、そこまで飛んでいっちゃう。そこから事業や支援が広がっていく。普通そこまでするかな?ということをするのがアデランスさんなんです。そして何より、継続されていることに深く感動します。毎年クリスマスの時期に病院を訪れて子どもたちにプレゼントを渡す『サンタスマイル活動』も1990年代から続いているんですよね。
箕輪 当初は、「お子さまの髪の悩みを心の傷にしないために」をテーマに、病気やケガなどの理由でウィッグを必要とされるお子さま(4歳から15歳まで)へウィッグをプレゼントする「愛のチャリティ」をクリスマスの時期に行っており、病院にウィッグをプレゼントしに行っていました。訪問先で、髪に関わる病気ではないけれど、クリスマスに家に帰れていない別の病気の子どもたちもいることを知ったスタッフが、彼らにも何かをしたいということで、文房具をプレゼントするようになったんです。
私たちは子ども向けの毛材を調達し、また一人ひとりに合わせてウィッグを作って提供する技術があります。ただ、それだけではなく、スタッフが新たな感動、新たな必要性を見出し、例えばサンタクロースやトナカイの格好をしてプレゼントを配り始める。誰かに言われたからではなく現場で起きる化学反応が、創業者の根本会長から伝わるアデランスのDNAだと思っています。
実は、弊社の広告塔を長くお願いしている俳優の船越英一郎さんにも「サンタスマイル活動」に協力していただいたことがあります。船越さんのご厚意で「ホリプロの船越英一郎ではなく、一個人の船越英一郎」として行くからギャラはいらないと。船越さんがサンタクロースの格好をして登場すると、驚いたことに笑顔を浮かべるお母さんたちの列ができたんです。そのとき、クリスマスでも家に帰れない子供たちを持ったお母さんたちが一番つらかったのだと気づかされました。船越さんにはラジオにも出ていただき、この活動について対談しました。
ダイバーシティの鍵は「公平性」と「帰属意識」
——昨年3月に放送を終えたシーズン5は「ダイバーシティ」がテーマでした。簡単に、振り返っていただけますか。
箕輪 ラジオは三方よしのCSRから始まり、渋沢栄一そのものであるSDGsを知り、その上でのダイバーシティ(多様性)でした。正直ダイバーシティに関して、アデランスにおいてはまだまだ大きな目標のひとつですが、アメリカの子会社ではかなり進んだ会社もあります。
日本のダイバーシティは、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン/多様性&包括)、つまり、多様性を認めた以上は受け入れる環境も作るという方向のみで考えがちです。ですが、アメリカでは「DEIB(デイブ)」という考え方が進められています。Dがダイバーシティー、Eがエクイティ(公平性)です。ラジオでも反響がありましたが、日本人はEをイコール(平等)にしてしまうんですね。多様性を受け入れ、平等にしようとするのは不可能です。足が遅くても、泳ぐのが早かったり、木登りが得意だったり、いろんな人がいます。かなり大変ではありますが、多様性を受け入れ、それぞれを公平に見るべきなんです。
そして、Iがインクルージョン(包括)、Bのビロンギング(帰属意識)は、自分は組織の一員なんだという日本的な考え方です。多様性を受け入れる以上、公平に人々を見られるその環境を作る必要があり、その上で、最後には日本的風土のもつ安心感、「帰属意識」に落ち着くのです。
佐藤 ラジオを聞いてる人たちは私と一緒でCSRもSDGsもダイバーシティも詳しく知らないと思うので、わかりやすくまとめることを大事にしています。シーズン5では、リスナーからのリアクションもいただきましたね。箕輪さんファンもいらっしゃるんですよ。「箕輪さんと一緒に話してみたい」とか「アデランスに入社したい」とか。シーズンを積み重ねたことで、リスナーに伝わっているんだなと感じています。
箕輪さんの本気の語りを、佐藤さんの神技でリスナーへ届ける
——昨秋からシーズン6が始まっています。お二人が「笑顔のつながり」に込める思いをお聞かせください。
佐藤 私のようなFM世代は音楽が好きで放送業界に入った人が多いのですが、私は人の声が伝えることに興味がありました。人が大切にしている想い、心の根っこにあるもの、暖かなものを人の声で表現したいという思いで今まで番組を作ってきました。箕輪さんと出会ってこの番組を担当させていただいてからは、自分自身の生き方も考えさせられています。番組を作ることに関して私ができることがあれば何でもやっていきたいです。私が子どもの頃から思っていることですが、よいことは1人の人にだけ当てはまるのではなく、みんなにとっていいことでないといけない。この考え方はアデランスさんとも合致していると思います。
箕輪 いつも私が好きに話したことを佐藤さんの神技で15分に凝縮していただいています。やはり、プロに出会えたことが私の幸せです。プロだからこそ、私が本気で伝えたCSRをわかりやすく編集して世の中に出していただけます。「SDGsの推進で悩んでる人たちは渋沢栄一の生き方を学ぶだけでいいんだよ」というメッセージも出すことができます。
佐藤 私は必ず納得いくものを作りたいので、録ったものを繰り返し聞きます。おそらく40回以上です。話しのポイントをチェックし、そこに至る流れを作って、最終的に全部編集で仕上げています。活字と違って、電波は流れてしまうので、引っかかり、つまり箕輪さんが一番伝えたいことを核として、そこへの伏線を整理していくという流れで創ることを心がけています。
箕輪 SDGsの最後の17番目の目標に「パートナーシップによる実現」がありますが、これはとても大事な目標で、一つの組織だけではできないことを、別の組織や一個人に助けてもらって実現する。それぞれが影響しあって目標が達成できるんだなというのを改めて認識させられます。私たちアデランスがCSRの姿勢をぶれずに発信できるのは、佐藤さんのおかげです。これからもよろしくお願いいたします。