「兀塚」と書いて「はげづか」と読む名字も
10月20日は「頭髪の日」である。公益社団法人日本毛髪科学協会が、「とう(10)はつ(20)」の語呂に合わせて制定した。人々にとって髪の毛は大切なものである。その髪の毛に因んだ名字がある。
「黒髪(くろかみ)」という名字が佐賀県や茨城県に、「白髪(しらが)」という名字が岡山県や広島県に存在している。「黒髪」という名字の由来は、佐賀県武雄市にある黒髪神社が関係している。「白髪」という名字の由来は、岡山県総社市にかつてあった白髪部という地名が関係している。昔から長寿の象徴である白髪や白鬚を奉る神社も多く、全国各地に白髪神社や白鬚神社が存在している。そして、これらの神社に関係した人達が名乗った「白髪」や「白鬚」の名字もある。
他にも「毛」を使った名字は多く「毛受(めんじょう・めんじゅ)」や「毛穴(けな)」「毛鳥(もうちょう)」「毛塚(けづか)」「毛取(けとり)」「毛頭(もうとう)」「鼻毛(はなげ)」などがある。「毛受」という名字の由来は、戦国武将毛利氏から受けた(賜った)ことから「毛受」となった。「毛穴」という名字は大阪府堺市にある毛穴(けな)の地名から生まれた。「鼻毛」という名字は、元々は「髭(はなげ)」という名字であったが正しく読むことが難しかったため「鼻毛」に変えた。「禿(かむろ)」という名字が熊本県にある。「禿」は「はげ」と読むが、名字では「かむろ」と読む。
「兀塚」という名字がある。これは「はげつか」と読む。「元」という字から「一」を取るので、人間で言えば頭のてっぺん(髪の毛)が無いことから「はげつか」と読むそうだ。